第17章 誕生祝い to SHO
ーOsideー
「うわー!何これ!すげー!!」
ニノがお弁当箱の蓋を開けた瞬間、感嘆の声を上げたのは翔くん…ではなくて雅紀だった。
「わぁ…!」
「すげぇ!」
一緒に覗き込んだ俺と潤の口からも感嘆の声が漏れた。
「ニノすごいね!愛だね!愛!」
「もうっ///雅紀うるさい!!」
「いてっ」
テンション高く騒ぐ雅紀を真っ赤になったニノが叩く。
「褒めてんのになんで叩くんだよ!」
「だってバカにするから…」
揶揄われてると思ったのかニノはプンプン怒ってるけど、雅紀は純粋に感心してるだけだと思う。
だって、俺もすごいと思ってるもん。
量やおかずの種類が多いのも、彩りが綺麗で美味しそうなのも前見たのと同じなんだけど。
今回のは、いわゆるデコ弁って言うのかな。
翔くんが好きらしいオムライスの上にはチーズで作った"HAPPY BIRTHDAY SHO"の文字やハートが並んでいて。
ミニおむすびには顔がついてるし、ハムやウィンナーが花になってたり、ミニトマトがキノコになってたり、ちょっとメルヘンでとにかく可愛いらしい。
ってゆーか、芸が細かい。
あの文字を一文字切るだけでもすごい時間が掛かりそうだぞ?それを何文字あるんだ?
文字だけじゃなくて、細かいところまで手が込んでるし。
いくらニノが器用だって言ったってこれを作るのは大変だったと思う。
お弁当からニノの気持ちが伝わってくるみたい。
雅紀が言う通り、愛だよ。
じゃなきゃ、こんなの作れないよ。