第17章 誕生祝い to SHO

それでも誕生日は待ったなしでどんどん近付いてくるから、いい加減決めないと。

改めて自分の行きたい場所ややりたいことなど思いつくままに書き出してみる。

カズのお弁当が食べたい…あ、ピクニック！…いや、季節的に厳しいか。寒いもんな。

遊園地は俺もカズも乗れないものが多いし…

夢の国の海の方…これはカズも喜びそう！でも、せっかくならカズが主役の時に取っておきたい気がする。

綺麗な夜景…は智くんの時にも雅紀の時にも見たしなぁ。


……もう5人で図書館で勉強会とかでいいんじゃないか？


考えるのに疲れて、そう提案してみたけど。
それはあっさり却下されてしまった。

4人が声を揃えて否定するから、少し反発したいような気持ちになったけど。

「特別感がないからダメ」

なんて頰を膨らませてたカズが、ふっと表情を曇らせると

「もしかして翔ちゃん…本当は誕生日祝われるのやだ？」

悲しそうに目を潤ませたから、大慌てでそんなことないって力説して。

急いで考え直すことにした。


なにがいいんだろうな…
1月だし、せっかくならウィンタースポーツとか？

スキーなら小さい時からやってるからちょっと自信あるんだけど…でもみんなで行くとなると大変か。

もうちょっと気楽に出来るの…スケートとか？

パッと、カズの手を引いて滑る姿が頭に浮かんで。

思わず顔がニヤけた。

めちゃくちゃ自然に手を繋げるし、転びそうになったら抱きとめてあげたりさ…

なんかすげーいいかも！
想像だけでテンションが上がる。

スケートならきっとみんなも楽しめるだろうし。

早速提案し直したら、今度は二つ返事でオッケーがもらえて。

ようやく行く場所を決めることが出来た。