第15章 誕生祝い to MASAKI
ーSsideー
のんびりとココアを飲みながらベンチでまったりお喋りして、ちょっとゆっくりめに休む。
みんなわざわざ口にはしないけど、少し疲れた顔をしてるカズのためにって思ってるんだと思う。
俺が心配しても大丈夫としか言わないカズ。
さっき雅紀や智くんには甘えるみたいに疲れたって言ってたの、実は聞こえてたから…正直俺には甘えてくれないことがさみしい。
雅紀がキョロキョロと周りを見回しながら、何かを探すような素振りをして。
「ここってふれあいコーナーとかなかったっけ?」
「あるけど、小学生以下しかダメみたいだよ」
「そっか…残念」
首を傾げてるから教えてあげたら、本当に残念そうに肩を落とした。
そんなに動物が好きなのか。
でも、落ち込んでるのかと思ったら、カズのことをじーっと見つめて
「ニノは黙ってれば入れるんじゃない?」
「入れねーよ!どう見たって小学生に見えねーだろ!」
真顔でそんなことを言うもんだから、カズが怒った。
「見えないかな?だってニノ途中から成長止まってない?」
「止まってねーよ!」
でもそんなの全く意に介さない雅紀は、ますますカズの怒りを煽る。
「そもそも俺は動物と触れ合いたくないし!」
「えぇっ!?抱っことか餌やりとかしたくないの?」
「したくない!」
カズが怒りながらそう言い放つと、雅紀はびっくりして目を丸くした。
「えー?可愛いのに〜」
「じゃあお前が小学生のフリして行けばいいだろ!」
「俺じゃ無理だよ、すぐバレちゃう」
「中身は小学生レベルなのにな」
カズがフフンと鼻で笑うと
「失礼な!」
「先に失礼なこと言い出したのはお前だろ!」
いつもの口ゲンカが始まった。