• テキストサイズ

キミのとなりで【気象系BL】

第14章 誕生祝い to SATOSHI



「離さないでほしいなー…って」

一瞬言われた意味が分からなくて、翔ちゃんの赤い顔をマジマジと見つめてしまう。

手って、この翔ちゃんの服を掴んでる俺の手のことでいいのかな?

それを離さないでほしいって…
それって、それってさ…

「翔ちゃんイヤじゃないの?」
「全然嫌じゃないよ!むしろ嬉しい!」
「嬉しい?」
「めちゃくちゃ嬉しい!」

翔ちゃんは力説してくれて。
その目尻が本当に嬉しそうに下がってて。

「それに今日のカズは智くんにべったりだったから、ちょっと寂しかったんだ。だから、また俺の隣に戻ってきてくれたのも嬉しいよ」

少し照れ臭そうに話す言葉は嘘じゃなさそうで。

翔ちゃんもさみしかったって…

俺の感情とは違うっていうのは分かってる。
翔ちゃんのは友情で、俺のは恋愛感情だから。

それでも、さみしいって思ってもらえたことが、すごくすごーく嬉しい。

翔ちゃんがそう言ってくれるなら遠慮しないもんね。

離しかけてた手にまた力を込める。

「うふふ♡」

嬉しくて自然と頬が緩んで。
1人にやけちゃってたら

「ニノー!翔くーん!置いてっちゃうよー?」

いつの間にか歩き始めてた智に呼ばれて。

「行こっか」
「うん♡」

翔ちゃんと並んで歩き出す。

手を繋いでる時より歩きにくいけど、手を繋ぐより距離が近い気がする。

ちょっと恥ずかしいけど新鮮でいいかも♡
半歩後ろから見る翔ちゃんもカッコいいし♡

/ 803ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp