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キミのとなりで【気象系BL】

第14章 誕生祝い to SATOSHI



何あれ…ひょいって…ぺろって…
可愛いけど…可愛いけど…

「うぅ…羨ましい…」
「あんなの翔だっていつもやってんじゃん」

再び嫉妬心が戻ってきて、なんだか泣きたい気持ちになった俺に、潤が呆れたような目を向けた。

「なんか違う…」
「違わねーよ!」

潤が冷たい…
絶対違うのに…

「はいはい!ほら、2人とも早く食べないと。あの子たちも食べ終わっちゃうよ?」

笑いながら声を掛けてきた雅紀はとっくに食べ終わってたみたいで。

よくよく見ればカズたちももう食べ終わろうとしてた。

ごちそうさまと手を合わせてゴミを捨てると、俺たちの所へやって来る。

「あれ?まだ食べてないの?」

俺たちのクレープがほぼ手付かずなことに気付くとカズは目を丸くしたけど

「もしかして翔ちゃんクレープやだった?」
「そんなことないよ!ちょっとお喋りに夢中で食べ忘れてただけ」

ちょっと心配そうな顔をするから、慌てて言い訳してクレープにかじりついた。

「何でそんなボロボロなの?」

智くんは潤のクレープを見て不思議そうにしてる。

けっこうな力で握り締めてたらしく、ぐちゃぐちゃだ。

「なんでもねーよ」

潤も慌てたように食べ始める。

急いだからあっという間に食べ終わったけど、カズは俺たちの顔を見てクスクス笑った。

智くんに何か耳打ちしてから

「翔ちゃんクリームついてる」

にこっと笑うとナプキンで俺の口を拭ってくれた。

「ありがとう」
「どういたしまして♡」

いや、嬉しいよ?
ニコニコしたカズはめちゃくちゃ可愛いしね?

でもさ、やっぱり違うじゃん!
智くんには指でひょいぺろってしてたのに、俺はナプキンだし。

相変わらず智くんと手を繋いだままだしさ。

いいんだけどさ…

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