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キミのとなりで【気象系BL】

第14章 誕生祝い to SATOSHI



ショーが終わったら、智とニノはそのまま近くのアシカの水槽に吸い寄せられるようにふわーっと移動して行って。

あの2人は何も言わないでいきなり動くから、見失わないように気を付けながら翔たちと後を追う。

「見て!アシカが空飛んでるみたい!」
「本当だ!お腹見える!」

頭上には大きな輪っか状の水槽があって、そこをアシカが泳いでて。

見上げればニノの言う通りアシカが空を飛んでるみたいに見える。

「アシカって泳ぐの速いね!」
「ね!」
「この子たちも芸が出来るのかな?」
「どうだろう?」

一生懸命アシカを目で追いながら可愛いお喋りに夢中な2人を微笑ましく見ていたら

「さっきの智可愛かったね。潤の袖ちょこんって握りながら寄り添っててさ」

のほほんと雅紀がそんなことを言い出した。

確かにめちゃくちゃ可愛かったけど。
改めて言われるとちょっと恥ずかしい。

「ああ、まぁな…」
「いや、本当にさっきの智くんは可愛かった!」

照れて曖昧に答えてたら、翔まで妙に力強く言い切る。

その声はすごく羨ましそうで。
ま、ニノに同じことしてほしいって思ってるんだろう。

「服とかきゅっと掴まれるのってなんであんなに萌えるんだろうね」
「手を繋ぐのとはまたちょっと違うんだよな」
「いいな〜」

つい同意してしまった俺と、羨ましさを全く隠さない翔に、雅紀が楽しそうに笑う。

「翔くん本気で羨ましがってる」
「だってさ〜」

ぶちぶち言ってる翔がおかしくて、からかいたくなる。

「ニノにやってって言えばいいじゃん」
「言えるか!潤は言ったのかよ?」
「いや、智から掴んできたから」

ま、そのあと離すなとは言ったけど。

「くそー!羨ましい!」
「あははは!」

本気で羨んでる翔に雅紀が爆笑した。

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