第14章 誕生祝い to SATOSHI
「…分かった、ありがとう!よし、どっか行こっか!」
諦めて素直にニノの提案を受け入れることにしたら、ニノの顔がパァっと輝いた。
「うんっ♪どこに行きたい?」
「どこでもいいの?」
「いいよ!智の行きたい場所や、やりたいこと教えて?」
俺が乗り気になったらニノがご機嫌に戻った。
またニコニコして答えを促してくれる。
「じゃあ釣り!釣りしたい!」
「えー···」
何でもいいっつーから素直に答えたのに。
途端に分かりやすくニノのテンションが下がった。
「何でも良くないんじゃん!」
「だってぇ…」
代わりに潤が突っ込んでくれたけど、ニノは不満そうに小さく口を尖らせてる。
はっきり嫌だとは口にしないけど、やだなって思ってるのは一目瞭然だ。
確かにニノは釣り好きじゃないもんな。
魚触れないし。
川行った時も見てるだけだったし。
ニノが楽しめないんじゃ俺もつまらない。
「えー…じゃあ、うーん···」
俺が行きたい場所で、かつニノも楽しめそうな場所ってどこだ?
ちょっと悩む俺をニノが期待を込めた目でじっと見守ってる。
「……水族館は?」
「いいね♡水族館♡」
第2案の水族館はお気に召したらしい。
すっごく可愛い笑顔になった。
なんとなくホッとする。
やっぱりニノの笑顔が好きだから。
「どこの水族館にする?都内?ちょっと遠出してもいいかも?智くん、何が見たいとかある?」
早速翔くんが調べ始めてくれる。