• テキストサイズ

キミのとなりで【気象系BL】

第13章 体育祭


ーNsideー


午後も翔ちゃんと潤くんは絶好調だった。
うちのクラスは2人が出た競技は全部勝ってる。

でも体育祭は学年縦割りのチーム戦だから、うちのクラスだけ勝ってればいいってわけじゃないみたいで、まだ優勝できるかは微妙な感じ。

正直、俺は優勝とかどうでもいい。

でも翔ちゃんがあんなに頑張ってるんだもん。
ちゃんと良い結果として返ってきたらいいなとは思う。


今も競技の中心で活躍してる翔ちゃん。

みんなの声援を一身に受けて、それに応えて成果をあげて。

キラキラ輝いてて眩しい。

でも、ちょっと遠くに感じてさみしい。

そんなに頑張らないで
これ以上注目されないで

ずっと俺の隣にいて
俺のことだけ見ててよ

…なんて。

叶うはずない願いごと。

「俺に本当に力があればかけちゃうのにな……翔ちゃんが俺のこと好きになる呪い…」
「ふふっ」

ちっちゃく呟いてみたら、智が笑った。

笑うだけで肯定も否定もしてくれないから、それがどういう種類の笑いかは分かんなかった。


視線を落とせば、目に入る靴紐。

不器用な翔ちゃんらしく縦結びになっちゃってて、それにまたキュンとなる。

足先から幸せな気持ちを運んでくれる翔ちゃんのちょうちょ結び。

王子さまみたいな翔ちゃんにこんなに仲良くしてもらって、優しくしてもらって。

それでももっとを求めてしまう俺は欲張りだ。

これ以上を望んだら、それこそバチが当たっちゃうね。

/ 803ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp