第13章 体育祭
4人並んでシートに寝転んだ。
木の葉の隙間から見える青空が綺麗だ。
「食べてすぐ寝たら牛になっちゃうかな?」
「食後に横になるのは消化にはいいらしいよ。本当に眠っちゃうのはダメみたいだけど」
「へぇ〜!さすが翔ちゃん、博識!」
「そんなことないよ///でもカズはもし牛になっちゃっても絶対可愛い牛さんになるよ」
「もう、翔ちゃんてば///」
この2人は本当にすげーな。
どんな話題でもイチャイチャに繋がっていくんだもんな。
「いや、牛にはなんねーだろ!てか、可愛い牛さんてなんだ!?」
突っ込みどころしかないけど!
「え?カズの可愛さは種族を超えるって話だけど?この可愛さは例え牛になろうと消せるものじゃないし…」
「説明はいらん!」
「あははは!」
細かく説明しようとする翔と、頰を赤らめてるニノと、声を上げて笑う智と。
若干疲れるけど、平和なのは間違いねーな。
そのまましばらくぼんやり転がってたら
「あ!部活対抗リレーってそろそろ?」
ふいにニノが飛び起きて。
「そろそろかも」
つられて起き上がった翔が時計を確認する。
「智!起きてー!雅紀の応援しにいこ!」
半分寝かかってた智を無理やり引っ張り起こして、ガクガクゆさぶってる。
その間に翔とシートを畳んで片付けた。
部活対抗リレーっていうのは、名前の通り運動部同士が競い合うリレーで。
体育祭の勝敗には全く関係ないから、昼休みに行われる。
部活紹介も兼ねたお遊び的なもんだが、運動部同士プライドもあるのかかなり熱い勝負になるから見応えもある。
俺や翔たちは部活は入ってないし、智は文化部だから関係ないけど。
そういや雅紀はバスケ部の代表に選ばれたって言ってたな。