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キミのとなりで【気象系BL】

第13章 体育祭



その後、潤と翔くんがタッキーに呼ばれて、ニノと2人になった途端

「さっきの潤くん王子さまみたいだったね」

ニコニコしながらそんなことを言われて、今度こそ顔から火が出るかと思った。

「見てたの!?」
「見てたよ?ずっと目の前にいたじゃん」

当たり前でしょみたいな顔してるけどさ。

ニノ、トロトロだったじゃん!
何も見えても聞こえてもなさそうだったじゃん!

なんでそんなとこだけしっかり見てんのさ!

「王子さまだったのは翔くんでしょ!もう!」
「なんで怒ってるの?」

ついキツイ口調になっちゃったら、ニノはキョトンとした。

「だってニノたちのせいで、俺まであんな…あんな…」

思い出すだけで恥ずかしくて死にそう。

「俺たちのせい?」
「潤は翔くんのマネしたの!」

首を傾げるニノに教えてあげると、ニノはますます首を傾ける。

「智やだったの?」
「ゔ……」

そうまっすぐ聞かれると困ってしまう。

だって、いやではなかったから。

それに本当はニノのせいじゃないし。
ただの八つ当たりだ。

「やじゃないけどさ…だって恥ずかしいじゃん…」

ぽそぽそと答えたら、ニノは嬉しそうにニヤニヤする。

「ニノは平気なの?あんな王子さまみたいな人に…キ…キス…されてさ」

聞き返してみたら、ポッと頬をピンクに染めた。

「恥ずかしいに決まってるじゃん」
「なら…」

俺の気持ち分かるはずじゃん。
恥ずかしすぎて怒ったフリしたくなるじゃん。

「でも、それ以上に嬉しかったもん」

ピンクのほっぺのままふわふわ笑うニノは本当に嬉しそうで、本当に可愛かった。

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