第12章 文化祭
ーMsideー
斗真が翔と代わったと聞いたから、交代後に智と裏を覗いてみたら
「翔ちゃんここにチーズのせて♡」
「はい!」
「ありがとう♡」
翔とニノがものすごいイチャイチャしながらホットサンドを作ってた。
そんなにくっつかなくてもいいだろうってくらい近くに寄り添って。
絶対作業しづらいだろ、それ!
「美味しそうだね、さすがカズ」
「そんなことないよー///翔ちゃんが手伝ってくれてるからだよ♡」
きれいな焼き色がついたホットサンドを皿に盛り付けては、またイチャコラ。
俺が客ならあんなの食べたくないかも。
あの甘さが染み込んでて胸焼けしそう。
「空気がピンクだな」
「ふふ、ニノ幸せそう」
智とこそこそ話してたら、聞こえたらしい周りのやつらもヒソヒソ参加してくる。
「いや、昨日とは空気が全然違うんだよ」
「昨日はニノが暗くて通夜みたいでさ」
「今日は甘ったるいにも程があるけどな」
みんな口では文句言ってるけど、面白そうに笑ってる。
「お客さんに出したくないな。カズの作るものは全部俺が食べたい!」
「もう♡翔ちゃんたら♡」
翔が出来上がった皿を渡すのを渋ってたら
「翔!真面目にやらないなら表に戻すぞ!!」
「はい!ごめんなさい!」
速攻で滝沢に怒られて。
慌ててシャンと姿勢を正したけど
「怒られちゃったね?」
「ね」
「うふふ♡」
またすぐニノと目を合わせてクスクス笑い合ってる。