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キミのとなりで【気象系BL】

第12章 文化祭


ーOsideー


「ありがとうございました」

最後のお客さんを送り出して。

ホッと肩の力が抜けた。

「終わったー!」
「お疲れー!」

みんな口々に労い合う。

いや、本当に疲れた。
接客って大変なんだな。

お客さんが途絶えることがなかったから、ずっとバタバタしてた。

常に笑顔じゃなきゃいけないし、食べ物や飲み物を運ぶのも思ってたより難しくて。

簡単に引き受けたことをちょっと後悔したくなった。

夏休み、雅紀はなんてことない顔して働いてたけど、あれってすごいことだったんだな。

「お疲れ、智」
「潤…お疲れ」

ちょっとぼーっとしてたら、潤に声を掛けられた。

「ほら!とっとと片付けて帰ろうぜ」
「はーい」

潤は疲れも見せずチャキチャキ動いてる。

メイド姿の美人さんな潤。

すごい大変だし、疲れたけど、こんな綺麗な潤をずっと近くで見ていられたのはラッキーだったと思う。

潤を視界に入れながら片付けてたら

「智!お疲れさま!終わった?」

ひょこっとニノが顔を出した。

「ニノ?どうしたの?」

ニノは今日はもう戻ってこなくていいはずなのに。

「智と潤くんを誘いに来たの」
「誘い?」

首を捻ると、ニノの隣にいた翔くんが手にしていたものを軽く持ち上げて見せてくれた。

「もらいものがたくさんあるんだ。一緒に食べない?」
「うわっ!すごいね!こんなにどうしたの?」

これ全部食べ物なの?
びっくりするくらいあるんだけど…

気になって聞いてみたら

「翔ちゃんが人気者の証だよ♡いろんな人に声掛けられてね…」
「いや、だから全部カズにくれたんだってば…」
「ちがうよー」

なにやらニノと翔くんがわちゃわちゃ言い合い始めた。

よく分かんないけど、要するに全部いただきものらしいことは分かった。

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