• テキストサイズ

キミのとなりで【気象系BL】

第12章 文化祭



「いや、お前は特に信用出来ない!」
「おい!」

仲良しの2人のやり取りは漫才みたい。

「あはは!斗真信用されてない!」

指差して笑ったら、うっせーってデコピンされた。

「いたっ!斗真のばか!」

本当はそんなに痛くないけど、わざと大袈裟に言ってべーっと舌を出したら

「なんだと!こら!ニノ!」
「きゃー」

斗真がさらに手を伸ばしてくるから走って逃げて

「翔ちゃん、たすけて〜」

そのまま笑って見てた翔ちゃんの腕に掴まった。

それを見て斗真も笑って引いてくれる。

「そうだ!翔ちゃん、一緒に写真撮ろ♡」
「えぇっ…」

お客さんがいない今のうちに写真撮りたい!
せっかくなら可愛いカフェ部分がいいよね♡

翔ちゃんがなんとも言えない顔してるけど、可愛いだけだから気にしないもん。

「タッキー、ちょっとだけ表行って来ていい?」
「いいよ」

リーダーのタッキーに確認したら、爽やかな笑顔でオッケーしてくれた。

「ありがと、すぐ戻るね!ほら、翔ちゃん行こ行こ♡」

翔ちゃんと腕を組んだままグイグイ引っ張ってカフェ部分に出た。


「カズ、みんなのこと名前やあだ名で呼ぶようになったんだね」
「そうなの。なんかね、みんながそう呼んでほしいって。苗字だとよそよそしくて嫌なんだって」

確かにずっとみんなに対して遠慮みたいなのはあった。

やっぱり、俺、外部生だし。

入学直後からしたらだいぶ仲良くなれたけど、でもそれは翔ちゃんのオマケみたいなもんなんじゃないかなって。

そんな思いが心のどっかにあった。

でも翔ちゃんと離れてみんなと一緒に作業してくうちに、距離が近付いていって。

この呼び名の件でやっと本当に仲良くなれた気がしたんだ。

/ 803ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp