第12章 文化祭
ーNsideー
大まかなメニューが決まって、次は試作してみようって話で、今日はおしまいになった。
裏方チームも終わったのかな?
パラパラ帰り始めたみたいだったから、まだ座って何か話してる翔ちゃんたちに近付いてみる。
「翔ちゃん、終わった?」
「うん、終わったよ」
声を掛けたら、翔ちゃんがパッと顔を上げてにっこり笑ってくれた。
チラリと翔ちゃんの手元にあった紙が見えて。
「それ、内装?決まったの?」
「うん、大体ね」
「見てもいい?」
「もちろん」
手渡された紙には智が描いたらしき内装案がびっしり描き込まれていた。
「わぁー!すごい!これ全部智のアイディアなの?」
「大元は智くん。それにみんなが意見出し合って付け加えていった感じかな」
「智、天才!」
「やめてよ、そんなことないよ///」
「そんなことあるよ!すごい可愛いもん!楽しみ〜♡」
ぎゅっと抱きついて褒めたら、智は赤くなって照れて可愛かった。
「ニノたちは、メニュー決まったの?」
「うん、食べ物はホットサンドとワッフルになったよ。あとは飲み物いろいろ」
逆に聞かれて答えていたら
「それ、ニノの案なんだぜ!」
話が聞こえたらしい生田くんが大きな声でそんなことを言う。
「そんなことないよ///みんなで考えたんだもん」
「いやいや、どれもニノ発の案じゃん」
「本当、ニノがいなかったらきっとまだ決まってないよ」
「そんなこと…///」
なんだか恥ずかしくなって否定するのに、生田くんだけじゃなくて滝沢くんまでそんなことを言う。
「すごいね、カズ!」
感心したように翔ちゃんに褒められたら、ますます照れてしまった。