• テキストサイズ

キミのとなりで【気象系BL】

第12章 文化祭



「ごめんね、びっくりしたよね」

謝ると、カズはふるふると首を横に振った。

「翔ちゃんもさみしいって思ってくれたんだ…」

ポツリと呟くと、また俺を見上げて

「俺とおんなじだね」

それはそれは嬉しそうに笑った。

その可憐な笑顔に心の中の醜い感情が浄化されていく気がした。

カズを抱く腕に力を込める。

「やっぱりカズと一緒がいい…離れたくないよ…」
「翔ちゃん…///」

カズも俺の腕をきゅっと掴んでくれて。

カズも離れたくないって言ってくれてるみたいで。

ああ、もう!!本当に可愛い!!
このまま離したくない!!

心の中でひたすら身悶えていたら

「イチャつくのは後にしろ!!話し合いが進まねーだろ!!」

突然現れた潤に無理やり引っぺがされてしまった。

「潤!何すんだよ!」
「何すんだじゃねーよ!」

声を荒げても潤は全く気にせず、そのままズルズル引きずられる。

「カズー!!」
「翔ちゃーん!!」

潤は意外と力が強くて、カズに手を伸ばすけど全然届かない。

カズは寂しそうに遠ざかる俺を見つめてて。

「潤!離せっ!」
「団体行動なんだからちょっとはイチャイチャを自重しろ!協調性を持て!」

なんとか潤の手から逃れようと頑張ってみたけれど、抵抗むなしく、あっという間にメイドチームへ強制送還されてしまった。

/ 803ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp