第11章 誕生祝い to JUN
ーAsideー
ニノのおかげで?いや作戦?策略か?
うまいこと転がしたというか、誘導したというか。
…ま、なんでもいいや。
とにかくかなり甘々な空気になった智と潤は、赤い顔したまま黙ってケーキを食べている。
“あーん”は最初の一口だけで、あとは自分で食べてるけど、明らかにお互い意識しちゃってて。
チラッと相手を見ては目が合って慌てて逸らして…を繰り返してる。
いやー、甘酸っぱい!
ニノと翔くんみたいに人目もはばからずにいちゃついてるわけではないんだけど。
めっちゃ意識してんのに、してない風を装ってるのがバレバレで、それが余計に見てて恥ずかしいというか。
むず痒いというか。
潤なんてこんなの慣れてて何でもなさそうなのに、照れまくってるのが意外で、でも可愛い。
誕生日を祝われるのも恥ずかしそうだったしな。
今日は新しい潤をたくさん見れて新鮮だ。
なんだか微笑ましくて自然と笑顔になっちゃうんだけど、それは俺だけじゃなくて。
ニノも智と潤に視線をやっては本当に嬉しそうにニコニコしてる。
さっきのは、最初は絶対潤のことからかってただけだと思うけど。
智と潤の恋を応援したいと思ってるのは確かなんだろう。
そんなニノを見て翔くんも嬉しそうだし。
笑顔と愛で溢れたこの空間がすごく幸せだった。
ケーキも食べ終わって、みんなで協力して皿を洗ったり片付けたりする。
潤はやんなくていいよって言ったけど、ジッとしてられないみたいで。
まぁ、潤の家だから潤に聞かなきゃ分からないことも多いしね。
結局潤の指示のもとテキパキ動いてたら、あっという間に綺麗になった。