第11章 誕生祝い to JUN
ーNsideー
「ありがとう///」
珍しく潤くんが照れてる。
…なんか可愛い。
みんなも同じこと思ってるのかな?
なんだかみんなして優しい目で潤くんを見てる気がする。
「さっ!食べようぜ!ほら、取って取って!」
その空気に耐えられなくなったのか、潤くんが大きな声を出して料理を小皿に取り分け始めた。
「いただきます」
「いただきまーす」
みんなも手を合わせて箸に手を伸ばす。
「翔ちゃん何食べる?」
「全部!」
「ふふっ、全部?」
俺も翔ちゃんに取ってあげようと声を掛けたら元気よくそんな返事が返ってきて。
思わず笑ってしまったけど、リクエスト通り全種類を皿に盛り付けてあげる。
「ありがとう、カズ」
「どうぞ召し上がれ」
言い終わらないうちに、もう翔ちゃんは口いっぱいに頬張ってて。
詰め込みすぎて喋れないみたいだけど、その目がキラキラと輝いてて美味しいと思ってくれてるのが分かる。
「うまっ!」
「うまいっ!」
智と雅紀からもそんな声が聞こえて、思わず潤くんと目を合わせてニヤッと笑ってしまった。
やっぱり作ったものを美味しいって食べてもらえるのってすごく嬉しい。
自分も食べるけど、隣で翔ちゃんがものすごい勢いで平らげていくから、その姿につい見惚れてしまう。
「どれもうまい!」
ニコニコしながらおかわりする翔ちゃんを見てるだけで、俺はお腹いっぱい。
「さすが潤くんだよね。作り方も覚えられたし、色々勉強になったよ」
「もしかして、カズもこのパスタ作れるようになった?」
翔ちゃんの目がキラリと光る。
「うん、作れると思うよ。パスタが気に入ったの?」
「どれも美味しいんだけどね」
そう言いつつ、確かにパスタばっか食べてる。
シーフード好きな翔ちゃんのツボだったらしい。
「じゃあ今度作ってあげるね♡」
お弁当には向かなそうだから、もしまたうちに来てくれる機会があれば作ってあげよう♪