第11章 誕生祝い to JUN
-Aside-
バイトしてたら、突然ニノたちがやってきた。
ちょっとびっくりはしたけど、2回目だからね。
前回ほどの驚きはなかった。
ニノは不満そうだったけど仕方ない。
そんなわざとらしく驚けないよ。
翔くんも潤も帰ってきたんだな。
なんかすごい久しぶりに会う気がした。
わざわざ会いに来てくれたのが嬉しい。
でもニノと翔くんは今日もラブラブだなぁ。
なんならいつもより空気が甘いんじゃないの?
そんで、何やら智と潤もラブラブなんだけど。
智が潤のこと好きなのも、潤が翔くんばりに智のこと気にかけてるのも知ってるけど。
もしかして付き合い始めたのかな?
それともニノたちと同じような感じなのかな?
なんにしても幸せそうなオーラを振りまく2組のカップルは微笑ましくて。
今も胸は小さく痛むけど、それでもニノと智が幸せそうだと俺も嬉しい。
「ねぇ、まーくん。あの彼たちって、この前2人が話してた子たちでしょ?」
なんだか興味津々なおばさんは、目を輝かせながらニノたちの様子を観察していて。
「そうだよ」
「やっぱり!」
おおらかなんだかミーハーなんだかよく分からないけど、男同士だっていうことに疑問も違和感も感じてないらしいおばさん。
「イケメンたちが仲睦まじくしてるのって目の保養になるわね♡」
「ハ…ハハ…」
そんなこと俺に言われても反応に困るんだけど。
乾いた笑いしか出てこなかった。