第11章 誕生祝い to JUN
「いらっしゃいませ…あれ、また来たの?」
なんだかんだ言いつつ4人で雅紀のバイト先まで来たけど、出迎えてくれた雅紀はやっぱりあんまり驚かなくて。
その反応がお気に召さなかったらしいニノがほっぺを膨らませた。
雅紀はきょとんとしている。
「来ていきなりなに怒ってるのさ」
「だって雅紀が驚いてくれないんだもん」
ニノはむくれてるけどさ。
俺はこうなると思ってたもんね。
「だから2回目じゃいくら雅紀だってそんなに驚かないって言ったでしょ」
「むぅ」
「ちょっと!俺だってってひどくない?」
ドヤってみたら、ニノだけじゃなくて雅紀まで拗ねた。
俺たちのやり取りを潤と翔くんは面白そうに見てる。
前回同様にまた入口でわちゃわちゃしちゃってたら、おばさんが出てきた。
「あら、二宮くん、大野くん、また来てくれたの?」
「こんにちは。今日は友だちも一緒です」
ニコッと笑ってニノが紹介すると、潤たちがぺこりと頭を下げた。
「まぁ♡噂の彼たちかしら?」
「うわさ?」
何故かキラリと目が輝いたおばさん。
言ってる意味が分からなくて、ニノと首を傾げてしまう。
「おばさん!!」
「うふふ♡まーくんのお友だちはみんなイケメンねー♡」
雅紀が咎めるみたいな声を上げたけど、おばさんは全く意に介さない。
楽しそうに俺たちを眺めてから
「ほら、まーくん!早く席に案内してあげて!」
雅紀の背中をぺしっと叩いた。