第11章 誕生祝い to JUN
ーOsideー
翔くんも行けるみたいだし、このまま雅紀のカフェに行くのは決定だと思うんだけど。
さっきからしきりにあくびを噛み殺してる潤が心配になる。
「潤は体調大丈夫なの?」
「まぁ、眠いけど。大丈夫」
「カフェ行ける?」
「行く。今帰ったら寝そうだから、まだ動いてたい」
そっか、時差ボケ直すために起きてたいって言ってたもんね。
でも、潤はニノたちをちらりと見ると
「でもあいつら2人にしてやった方がいいか?」
ニヤリと笑う。
一度離れたはずなのに、いつの間にかまたぴったりとくっついてるニノと翔くん。
「こないだご馳走になったケーキがすごい美味しかったから、翔ちゃんと一緒に食べたかったんだ」
「そんなに美味しいの?それは楽しみだな」
「どれもすごーく美味しかったんだよ!だからね、きっと迷っちゃうから、違うの頼んではんぶんこしてくれる?」
「いいよ、そしたら2種類食べられるね」
「うん♡」
聞こえてくる会話にほっこり気分になる。
はんぶんこだって。可愛いなぁ、もう。
ニノの可愛いおねだりに翔くんはデレデレだ。
2人が幸せそうなのはいいんだけど。
ニノにはこのままずっと幸せでいてほしいんだけど。
「ニノのことだけ考えるならそれも有りだけどね···雅紀のこと考えたら、それは出来ないかな···」
「だよな」
潤だって分かってる。
雅紀の気持ち知ってるもんね。
ちょっと言ってみただけなんだろう。
潤はあっさり引いた。