第11章 誕生祝い to JUN
ーNsideー
翔ちゃんが提案した潤くんのお誕生日会。
前から話してたことだけど、今回の花火大会とすぐに結びつけられるなんて、さすが翔ちゃんだよね!
潤くんは恥ずかしいのか最初は遠慮してたけど、結局押しきる形で受け入れてもらった。
だって、俺はみんなにお祝いしてもらって、すごい嬉しくて幸せだったから。
みんなのこともお祝いしたいし、幸せのお返しをしたい。
主役なのに潤くんが料理作るって言うのがちょっと納得いかないけど、智が絶賛するご飯を食べてみたいのも正直な気持ちで。
結局俺も一緒に作るってことで落ち着いた。
効率重視で二手に別れようって提案してみたら、俺と潤くんが2人になるのがイヤな智がヤキモチ妬いて可愛かったんだけど。
なんでかそれ以上に翔ちゃんが大反対して。
理由は言わずにダメの一点張り。
なんでダメなんだろ?って考えたら、浮かんだ答えは1つ。
もしかしたら、翔ちゃんも潤くんが好きなのかなって。
だから俺が2人きりになったら嫌なのかなって···そう思った。
だってほかに理由が思い付かない。
でも、なんで?ってしつこく聞いて、本当に潤くんが好きなんだって言われたら···?
考えただけで心臓がつかまれたみたいにぎゅってなる。
翔ちゃんの気持ちを冷静に受け止められる自信がなくて、それ以上は怖くて聞けなかった。