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キミのとなりで【気象系BL】

第10章 夏休み4



『2人も元気そうだね』
「元気だよ」
『雅紀のバイト先ってカフェだっけ?』
「そう。働く雅紀が意外とカッコよかった」
『·········』

感想を伝えたら、それまで笑顔だった翔ちゃんが真顔になって黙り込んでしまった。

え?俺なんか変なこと言っちゃったかな?

沈黙が長くて不安になってきて

「翔ちゃん?」
『·········俺もバイトしようかな』

声を掛けてみたら、翔ちゃんが小さく呟いた。

「え···翔ちゃんもバイトしたいの?」

雅紀に影響されて興味持ったのかな。

でもさ、でも···

「翔ちゃんがバイト始めちゃったら今までみたいに会えなくなっちゃうね」

それにきっと今以上にモテモテになっちゃう。
こんなカッコいい店員さんいたら女の子が放っておくわけないもん。

テンションが一気に下がっていく。

「······やだな」

思わず心の声が出ちゃったら

『いや!しないから!ちょっと言ってみただけ!』

慌てたように翔ちゃんが否定しだした。

「本当?」
『本当!』
「無理してない?」
『してないよ。本当に言ってみただけだから。バイトするよりカズと一緒にいたいよ』

翔ちゃんが力強く言いきってくれて、また気持ちが浮上する。

俺の心って単純だ。


「今週はね、智が絵描くのお休みにしてくれたの。雅紀もお盆はバイト休みだから、久しぶりに3人で遊ぶんだよ」
『そうなんだ。何するの?』

翔ちゃんもまた笑顔に戻ってる。

「今日はカラオケ行こうかって」
『カラオケ?いいな、俺もカズの歌聞きたいな』
「俺は別に普通だよ?あ、智は超上手だよ!」
『そうなんだ』
「翔ちゃんはカラオケ行くの?」
『あんまり行ったことないけど、何回か潤たちと行ったよ』
「俺も翔ちゃんの歌聞いてみたい!」
『日本帰ったら一緒に行ってくれる?』
「うん!みんなで行こ♪」

また翔ちゃんと遊ぶ約束が出来た。
翔ちゃんとカラオケなんて楽しみ!

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