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キミのとなりで【気象系BL】

第10章 夏休み4



あー、でもここにもしばらく来られなくなるんだよな。

「俺月曜から来れないから」 
「分かってる。フランスでしょ」
「そう」

あっさり言われて、ふと聞いてみたくなった。

「俺が来なくなったら寂しい?」
「いや」
「即答すんなよ!」

真顔で否定されて少し傷付く。

分かってたけどさ。
俺が一方的に押し掛けてるだけだし。

でも、嘘でもちょっとくらい寂しがってくれたっていいじゃねぇか!

「ぶふっ!うそうそ、さみしいって」
「笑ってるし!ぜってー嘘じゃん!」
「あはは!だってそんな顔するから」

ケラケラ笑う智は本当に俺が来なくなっても何とも思わないんだろう。

「もういいよ」

会えなくなるのを寂しいって思うのは俺だけか···拗ねた気分になるが、まぁ仕方ない。

たかだか2週間だしな。

そんなことより、智に言っておくことがある。

「俺が居ない間ここに1人だろ?気を付けろよ!」
「へ?何に?」
「変なやつに襲われないように」
「はあっ???」

俺は本気で心配して忠告してんのに、智は意味不明って顔をした。

「智も可愛いんだから自覚持て!ニノの心配ばっかしてないで自分の心配もしてくれ!」
「何言ってんの?」
「美術部員の中にもお前のこと狙ってるやつ絶対いるから!油断すんなよ!」
「ねぇ、本当に何なの?」

とりあえず言いたいことは言ってやった。

智は理解できてなさそうだけど。

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