第8章 夏休み2
「ニノくんは好きな子とかいないの?」
「···っ!?···けほっ!」
呑気に笑いながら話を聞いてたら、急に話を振られてむせてしまった。
慌ててジュースを飲む。
「大丈夫?」
「けほっ···だ、大丈夫···」
「ふふっ、可愛い反応しちゃって」
クスクス笑われて恥ずかしくなる。
「だって急に変なこと聞くんだもん!」
「変じゃないでしょー!お姉さんたちにニノくんの話聞かせてよ」
うぅ、みんなちょっと酔ってるのかな。
絡み酒ってやつ?
「···好きな人はいるよ」
素直に答えたらお姉さんたちの目が輝いた。
「どんな子?可愛い?」
「付き合ってるの?」
ぐいぐい突っ込んでくる。
絶対引かれるだろうなって思ったけど、嘘つく気にもなれなくて
「片想い···王子さまみたいな男の子に」
正直に言ってみたら
「BLってやつね!」
「いいじゃない!」
何故かお姉さんたちの目の輝きが増した。
なんだろう···
想像してた反応と違うぞ?
「驚かないの?俺のこと気持ち悪くない?」
「気持ち悪いわけないじゃない」
「ニノくんこんなに可愛いんだもん」
「全然ありよ!あり!」
お姉さんたちは俺をぎゅうぎゅう抱き締めて、頭をなでなでしてくれた。
その後は質問攻めで。
「その相手とは仲良いの?」
「···うん」
「好きになったきっかけは?」
「あのね···」
答えてるうちに、なんだか頭がフワフワしてきた。