第8章 夏休み2
ーAsideー
「俺たちが真横にいるって分かってない?」
「お互いしか見えてないのか?」
至近距離でニノと翔くんの甘い甘いやり取りを見せつけられたみんながざわついている。
ニノたちはそんなの気付きもしないで楽しそうに日焼け止めの塗り合いっこをしてて。
「なんか恥ずかしい」
「見てらんないんだけど」
何故か見せられてた方が照れてしまって、全員赤くなって目を逸らしてた。
「あははははっ」
「なんでお前らが照れてんだよ」
その一部始終を見てた智と潤は爆笑してる。
この2人はあの後も遊びに来てくれてて、部員たちともすっかり馴染んでた。
それにしても。
ニノは今日も可愛らしい。
前髪はポンパドールになっている···
また姉ちゃんに捕まったらしい。
それでも今日は水着だからどう見ても男のはずなんだけど···女に見えるわけじゃないのに男っぽくもない。
中性的っていうの?
翔くんの着せたラッシュガードのせいかな?
可愛いなーと、つい見惚れていたら
「相葉ちゃーん!テント設置するから手伝ってー!」
風ぽんに呼ばれた。
「はーい」
ビーチテントを持ってるやつがいて、荷物置きとちょっとした休憩用にと持ってきたらしい。
人数がいるからすぐに設置出来た。
「意外とデカイ」
「でも全員は入れないよ?」
わいわい言いながら中を覗きこむ。