第7章 夏休み 1
ーAsideー
「噂には聞いてたけど···」
「あの2人本当にラブラブなんだな」
「完全に2人の世界だ」
ニノと翔くんのイチャイチャぶりを初めて目の当たりにしたのか、妙に盛り上がってる仲間たち。
「みんなあれ見ても引かないんだな」
潤は何だか感心してるし。
「あそこまで行くと逆に清々しい」
「すごいお似合いだし」
「引くどころか羨ましいっ···俺もあんな可愛い彼女が欲しい」
「いや、ニノ男だけど」
「あれだけ可愛ければ男でもいい!」
「いいんだ」
思わず苦笑してしまう。
でも、かいがいしく翔くんの世話を焼くニノは本当に可愛い彼女にしか見えない。
俺への態度との落差がひどいよな。
仲睦まじい2人の姿を見ていると、やっぱり少し胸がちくちくした。
「それにしても、王子はやっぱり王子だったな。バスケ得意じゃないとか言ってたけどさ、めちゃくちゃ上手いじゃん」
話が違うよな~とみんな口々に文句を言う。
「翔は大抵のスポーツは人並み以上に出来るからな。バスケだって他の競技に比べて得意じゃないってだけで、出来ない訳じゃないんだよ」
潤が汗を拭きながら笑う。
「しかも今日はさ、ニノが応援してるんだから。そりゃ力も入るだろうよ」
「翔くんを見るニノの目、ハートになってたよね。人って恋すると本当に目がハートになるんだね」
「完全に恋する乙女の顔してたな」
智も一緒になってケラケラ笑ってる。