第7章 夏休み 1
「驚かせてごめんな」
「2人はまた学校行く日ある?」
「俺たちしばらく毎日練習あるから、良かったら遊びに来てよ」
今度はちゃんと距離を取って、ちゃっかり誘ってる。
「邪魔じゃないの?」
智···敬語使おうよ。
その人一応先輩だからさ。
先輩は全く気にしてないけど。
「全然!来てくれたらみんな張り切っちゃうよ!」
「じゃあ行ってみる?」
智が後ろのニノに聞くと、ニノは小さく頷いた。
それを見た部員から小さな雄叫びが上がった。
「ほら、近所迷惑ですって!帰りますよ!」
風ぽんが呆れたように笑って手を叩いた。
「相葉ちゃんまた明日!二宮くん、大野くん、お騒がせしました」
みんな口々に絶対来てねーとか言いながら帰っていった。
「びっくりした···」
ニノがやっと口を開いた。
「本当にごめんな!みんな2人に会いたがってたから浮かれちゃったんだよ」
「俺たちに?」
「なんで?」
2人ともキョトンとしてる。
可愛いからだって言ったらニノが怒りそうだから、話を変える。
「本当に見に来てくれるの?無理しなくていいよ?」
「行くよ。久しぶりに雅紀がバスケしてるところ見たいし」
ニノがニコッと笑う。
なんか嬉しくてキュンとした。
「今日久しぶりに智の絵を見たら、中学の時は智や雅紀の部活によく遊びに行ってたなってちょっと懐かしくなった」
そうだった。
3人部活はバラバラで、でもよくお互いの部活に遊びに行ってた。
懐かしいな。
「じゃあ楽しみに待ってるよ」
「明日の今くらいの時間でも大丈夫?」
「オッケー!みんなに伝えとく!」