第7章 夏休み 1
ーMsideー
夏休みだからと、めいっぱい寝坊して起きたら智からLINEが来てた。
さっそく今日から学校に行ってるらしい。
ちゃんと連絡くれるなんて意外と律儀だな。
特に用事もないし行ってみるかな。
智がどんな絵を描くのか純粋に興味があった。
ディズニーランドで智と雅紀と話してから、また色々考えて。
結局お付き合いのあった女の子たちとは全員お別れした。
智にはロマンチストとか馬鹿にされたけどさ。
本当に翔たちを羨ましいと思ってるんだ。
あんな風にただ1人を大切に想って、想われて。
別に今さら翔とどうにかなりたいと思っているわけじゃないし、翔たちと全く同じものを求めてる訳でもない。
俺には俺の相手がきっといて、そこには俺の形があるだろう。
でも俺の求めているものは、たぶん好きでもない女の子たちといても見つからないだろうなって、改めて思ったから···
でもさ、女の子と遊ぶのやめたら暇で。
正直時間をもて余してる。
雅紀と智は部活あるし、翔とニノはな···
邪魔して馬に蹴られたくないし、1人であのバカップルと一緒にいると突っ込みどころが多すぎて疲れるというか。
他に友だちがいないわけじゃないけど、休みの日にわざわざ連絡取ってまで会いたいと思うほどじゃないし。
俺も部活かバイトでもしよっかな。
そんなことを考えながら学校へ向かった。