第5章 誕生祝い to Nino
湯船にゆっくり浸かって大きく伸びをする。
楽しかったけどやっぱり疲れた。
足痛い···
普段こんなに歩かないもんなぁ。
明日筋肉痛かも。
ふくらはぎをもみもみとマッサージする。
でも幸せな1日の代償だと思うと、足の痛みすら愛しく感じるんだから。
我ながら重症だな、なんておかしくなって1人で笑ってしまった。
お風呂から上がると、グループLINEに今日の写真がたくさん届いてた。
5人でのはミッキーと撮った1枚だけだけど、みんなそれぞれに色々撮ってたらしい。
いつ撮られたのか分からない写真もある。
でもどの写真も満面の笑顔で、我ながらものすごく楽しそうだ。
でも楽しかったのは俺だけじゃないよね。
みんないい顔で笑ってるもん。
本当に夢みたいな誕生日だったなぁ。
大好きな翔ちゃんと大切な友だちに祝ってもらえて、俺って本当に幸せ者だ。
写真を眺めながら1日を振り返る。
どの瞬間を思い出しても、隣には翔ちゃんの笑顔があって。
しかもさ、今日は手も繋いじゃったし!
相合い傘もしちゃったし!
日常ではあり得ないくらい、ずっとくっついてた。
翔ちゃんは何とも思ってないだろうけど、俺は嬉しかった。
翔ちゃんのあったかくて大きな手とか。
至近距離で見たキラキラの笑顔とか。
思い出したらまたドキドキしちゃって。
ミッキーとミニーのぬいぐるみをぎゅっと抱き締めてベッドに転がる。
これだって、翔ちゃんがプレゼントしてくれたんだ。
「ふふ♡」
自分でキモいって思うけど、どうしてもにやけちゃうよ。
横になったら、疲れきった体はあっという間に睡魔に襲われて。
フワフワと幸せな気持ちのまま深い眠りに落ちていった。