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キミのとなりで【気象系BL】

第5章 誕生祝い to Nino



店内を手を繋いでゆっくりまわる。

「今買ったら邪魔になるよね」
「決めるだけ決めておいて、後でまた買いに来ればいいよ」

あれがいい、これはどうだ···なんて。
全然他愛ないやり取りなのに、それさえも楽しい。

「あ」

ふと目についたスマホケースのコーナー。

「スマホケース?」
「うん、自分用に欲しいかなって」

すごく幸せな今日の思い出に。

毎日目にするものだから、見るたびに今日のこと思い出せるでしょ?

···なんて!!乙女か、俺は!!
こっ恥ずかしいから絶対口に出せないけど!!

「いいね」
「一緒に選んでくれる?」
「うん···俺センスないけどね」

翔ちゃんは照れたように笑った。



ケースは選びきれないくらいたくさんあって、迷ってしまう。

翔ちゃんもキョロキョロしてる。

「俺も買おうかな」

翔ちゃんはちょっと考えてから、楽しそうに提案した。

「お揃いにしちゃう?」

そのいたずらっ子みたいな笑顔と言葉にドキッとする。

「いいね」

何でもないフリして返事したけどさ。
内心バクバクだから!

だって翔ちゃんとお揃いだよ!?

何なの今日!?
俺の一生分の幸せ今日で使い切っちゃうんじゃないの!?

幸せ過多で逆に不安になってきたんだけど。

「どれがいいかなぁ」

そんな俺の動揺なんて知る由もない翔ちゃんは、真剣な顔で選び始めた。

俺がどんだけドキドキしてるか翔ちゃん分からないでしょ?

仲良く手繋いでさ、お揃いのスマホケース選んでさ。

まるで付き合ってるみたいじゃん。

これも夢の国の魔法の力なのかな。

それとも誕生日だから、神さまからのプレゼントかな。

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