第5章 誕生祝い to Nino
ーMsideー
午前中は翔のスケジュール通りに動いた。
翔の待ち時間の予想が当たりすぎてて、本当に予定通り。
無駄なく動けて、アトラクションも順調に乗れてるけどさ。
最初は単純にすげーと思ったけど、ここまで当たるとちょっと怖ぇんだけど。
今はテイクアウトしたピザやらポテトやらを摘まみながら、昼のパレードが始まるのを待ってるところ。
前に女の子と来たときは、アトラクションやパレードの待ち時間に会話が尽きて気まずくなって終わったんだけど。
今日は単純に楽しい。
変に気も遣わないでいいし、待ち時間も苦にならない。
男5人だからかな。
それともこのメンバーだからか?
最初は翔とニノの2人で行けばいいのにって思ってたけどさ。
こんなに楽しめるなんてね。
来て良かったな。
翔とニノはディズニーランドだろうと何だろうと相変わらずで
「カズ、これ食べてみて。期間限定のだって」
「ん···美味しいね!これも食べる?定番のだけど」
「うん、うまい!」
なんてお互いのを食べさせ合ってはニコニコしている。
そんな2人を智は穏やかに見守っていて。
雅紀も笑顔を浮かべて見ているけど、その顔はどこか複雑そうに見えた。
雅紀はやっぱりニノのこと···
ぼんやりと考えていたらパレードが始まった。