第5章 誕生祝い to Nino
話してるうちに、アトラクションへ向かうニノと翔くんに会った。
「······」
何故かニノの頭にプーさんが乗ってる。
雅紀たちと3人して無言でしばらく見つめてしまった。
「ニノ···」
「翔ちゃんがっ」
ニノは居心地悪そうにしてたけど、俺が口を開いたら何か言う前に遮ってきた。
少し膨れているから、翔くんに押しきられたのかな。
「翔くんに買ってもらったの?」
ニノは黙ってこくりと頷く。
顔が緩みきってる翔くんを見れば、何となく2人のやり取りが分かるような気がした。
「似合ってるよ?すごく可愛い」
「でしょ!!」
喜んだのも翔くんで、ニノは恥ずかしそうにそっぽ向いちゃってる。
でも本当にびっくりするくらいよく似合ってる。
カーディガンと色が合ってるし、なんというか違和感が全くない。
「あ、そうだ!」
急に思い出して、ニノの胸にシールをペタッと貼り付けた。
「何?」
「誕生日のシール。さっきキャストさんにもらったんだよ」
潤がそういうのがあったはずって言うから、近くにいたキャストさんに声を掛けてみたらもらえたんだ。
シールには『Happy birthday NINO』って書いてもらった。
せっかく誕生日当日なんだもん。
みんなに祝ってもらおうよ!