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祝福と呪いと兄と

第3章 目的


その後ちゃぶ台にご飯を並べて、土方達と朝ごはんを食べた。
今日すべき事はがご飯の準備をしている間に、尾形が聞いといたようだ。

「今日は俺達がこの辺の地形を知る事と、新しい情報がないかを調べるのが目的だ。」
尾形が外套を被り、小銃を仕舞う。目立つので三十式はお休みだ。

(………)

振る舞いからして、先程指を噛まれた事は根に持っていない様だ。
も首の事を引きずって、警戒に集中できないのは嫌だったのでちょうどよかった。

「承知しました。
あ、晩御飯の買い出しをお願いされているので、街に行ったら何か買うと思います。
ついでに人皮の噂も聞こうかと。」

「わかった。

お前その服で大丈夫なのか?」

尾形が訝しげにの服を見る。
今日は家長に洋服を借りて、黒のワンピースを着ていた。

「はい、大丈夫です。
洋服の方が私は慣れているので。
あのセーターも流石に洗いたいですし。」


(もう何週間も続けて来てるからなぁ…ヤバイ…)

野宿ばかりで洗えなかったセーターは汚れと体臭が溜まり始めていた。
縮む事は覚悟の上で、今朝洗ったのだ。

「ふふふ、でも黒のワンピも可愛いと思いません?」
ロングスカートのクラシックなワンピは、現代では中々着れないので少し嬉しかった。
くるっと回って笑顔で尾形に問いかける。
だが

「お嬢ちゃんすごく似合ってるよ。
今晩襲いたくなるくらいな。」
と、返して来たのは後ろから現れた牛山だった。


「ありがとうございます!
でも襲われるのは困ります!」
と元気に拒否する。



「ははは、俺も溜め込まないよう努力するよ。
まぁ、万が一溜まっちまった時は許してくれ」

またはははと軽く笑って牛山は去っていった。
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