第2章 変化
「!?!?」
(何で!?)
急なキスには離れようと思ったが
それに気付かれたのか、尾形の空いていた手で頭を抑えられた。
「!っっふっ…!」
角度を変えて何度かキスをされる。
僅かながら唾液が混じり、唇が暖かくなる。
甘いキスに頭が痺れ、考えられなくなった頃に
唇をなぞるように舌で舐められ、解放された。
「お前も本当は生きる理由が欲しいんだろ。
俺の為に生きろ。今日俺を庇った時みたいに。
それ以外は許さない。」
尾形はニヤリと笑い、立ち上がって歩いていく。
「……え!何でキスしたの!」
混乱するに、尾形は髪をかきあげながら一言
「教えない。」
と言って消えてしまった。