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祝福と呪いと兄と

第2章 変化


は縁側を立ち、尾形から少し距離を取って隣に座る。

体育座りし、少しうつむきながら尾形を見つめる。



「……何だ?」
尾形が問う。



「………教えません。」
は少し笑っていった。


尾形と一緒にいる事はにとって、大分楽だった。
説明責任があるから、と何かの理由で過去の事を話すと
大抵の人は重く受け取り苦い顔をして心配するが、
尾形は重く受け取らず、頭ごなしに否定もしない。
そのまま結果として聞いて判断してくれるので、
余計な感情がつかず はやりやすかった。

また、恐らく彼も祝福を受けてこなかった人なのだろうと
察していた為、親近感で心が和らいでいるのかもしれない。


彼と一緒にいたら楽かもしれない
と、思う自分も居たが、もう生きる理由を見つけたくない。
と、思う自分もいた。

「………明日も情報集めで早いですもんね。
お風呂行きますか。」

そう言って立つ仕草をすると突然腕を引かれた。

「えっ…」
体が尾形の方によろめく。
危ないと思った時にはもうの唇は
尾形の唇に触れていた。
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