第2章 揺れる心、蘇る気持ち……
数日後
夜中に携帯が鳴った。
宏光『もしもし?』
マイコ『宏光くん……』
電話はマイコからだった。
電話越しに聞こえるマイコの声は、震えていた。
宏光『マイコ?泣いてるの?』
マイコ『宏光くん……私……私……』
宏光『マイコ、今どこにいるの?』
家の側の公園だと答えるマイコ
俺は直ぐにマイコの元へと向かった。
公園までの道のりが、やけに遠く感じた。
抑えられなくなっていたマイコへの想いが、俺をマイコの元へと走らせていた。
今行かないと、また後悔する。
離れ離れになった、あの時の様に……
あの日、俺は二度とマイコを愛さない……そう決めたのに……
公園に着くと、マイコがベンチに座っていた。
宏光「マイコ?」
振り向いたマイコの目は、紅く潤んていた。
マイコ「宏光くん、ごめんなさい。急に電話して……」
宏光「別にいいよ。それよりどうかしたの?」
マイコは大きく深呼吸をすると、ゆっくりと話し出した。
マイコ「私、離婚することになったの」
宏光「えっ?」
マイコは、ずっと抱えていた悩みを話してくれた。
あの飲み会の日の1週間前に、別居していたこと。
旦那さんとは、ずっと会話がなかった事
それに耐えられなくなった自分の弱さ
俺はマイコが話し終わるまで何も言わず、ただマイコの話を静かに聞いた。
マイコ「今日、正式に離婚する事が決まったの。そしたらどうしても宏光くんの声が聞きたくなって……」
マイコの頬を涙がひと雫溢れた。
家に帰りたくないと言うマイコを部屋泊めた。
宏光「マイコ、ベッド使っていいよ。俺、ソファで寝るから」
マイコ「ありがとう。宏光くんごめんね」
宏光「もう謝んなくていいって。ゆっくりおやすみ」
もう一度ありがとうと言うと、マイコはベッドに横になった。