第6章 告白
俺が出て行ってしばらくしてから黒子が俺を呼びにが来た。
「火神君、お待たせしました。」
「おう。…じゃあ、行ってくる。」
「はい。では、僕は先に帰りますね。」
「ああ。…ありがとな、黒子。」
俺は黒子と別れ、三浦の病室の前に居た。
…さっき覚悟は決めてきたはずなのに、いざとなるとすげぇ緊張する。
…よしっ。行くか。
ーーガラガラ
ノックもせずに開けちまったから、驚いてこっちを見る三浦。
あれ、こいつ、こんなに可愛かったっけ。
『火神君…?どうしたの?』
大きな瞳をさらに広げ、俺を見る。
その瞳も、細い体も俺が全部守ってやりたいんだ。
「三浦!俺は不器用だからカッコつけて告白なんてできねぇ!」
『か、火神君…?』
「三浦!」
『はっ、はい!』
「俺はお前のことが好きだ。」
一瞬訳がわからないとでもいう様な顔をする三浦。
『へっ?』
「お前の全部、これからは俺が守るから。俺がお前の足になる。だから…!俺と一緒に暮らさねぇか…?」
しばらくの沈黙が続く。
すると三浦はその白い頬を少し染め上げ、潤んだ瞳でこう言った。
『火神君、嬉しい…。ありがとう、こんな私を好きになってくれて。さっきね、黒子君と話したの。実は、私にも好きな人がいてね…、』
さっきの反応と今の言葉で俺は淡い期待をした。
『私みたいに歩けもしない人に好かれたところで、迷惑なんじゃないかって…。』
俺は三浦の言葉を一字一句、聞き逃さないように耳を傾ける。
『でもね、私が好きな人はそんな人じゃないはずだって、言ってくれたの。』
三浦はゆっくりと俺を見上げ、こう言った。
『こんな私だけど、好きになってもいいですか?』