第20章 温泉旅行
脱衣所に着くと、それはとても広くて中の温泉への期待も膨らんだ。
いつも通り服を脱ぎ、一花を抱え大浴場に入る。
露天風呂になっているらしく足を踏み入れると綺麗な景色が広がっていた。
『うわぁー、綺麗…!』
「ほんとだな。」
腕の中で興奮している一花の姿を見て、改めてこんな機会を与えてくれた赤司に感謝した。
俺も一花も早く温泉に浸かりたくて、洗い場へ急ぐ。
今回は特別に背もたれ付きのシャワーチェアを用意してもらったから、そこに一花を座らせる。
俺も一花の隣に座り、二人並んでシャンプーを始める。
普段は並んでシャワーなんて浴びた事がないから、新鮮で自然とお互いを意識していた。
『大我、すっごい泡立ってるよ!』
「それは一花もだろ?」
『うそー!…アハハッ、ほんとだ!』
そんな些細なことでも、笑い合えるほど楽しくて泡泡になりながらも珍しくお風呂で盛り上がってる一花はすげぇ可愛かった。