第20章 温泉旅行
「ほんと、どこでもラブラブなんスね。」
『違うよ!今回はたまたまで…。』
「はいはい、たまたまね。」
『もう!信じてないでしょ!』
珍しく一花が黄瀬にイジられてるのを見てみんなで笑い合う。
すると誰かに肩を叩かれる。
振り向くと黒子と桃井が居た。
「お久しぶりです、みなさん。」
「ひっさしぶりー!!」
この二人は高3の終わりから付き合い始めて、今でもその熱は変わらないみたいだ。
そして、最後にやってきたのは紫原。
「あれー?俺、一番最後ー?ごめんねー。」
ゆったりとしたマイペースなところは高校生の時から変わってないな。
「これで全員揃ったな。じゃあ行こうか。」
赤司が仲居さんを呼ぶと、荷物を預かってもらいながら俺たちが止まるフロアへと案内してもらう。
今回は特別にスイートルームに泊まらせて貰うことになった。屋上にはプールやカバナがあり、今の時期は入れないが夏になると解放されるらしい。
まだオープンしていないこともあり、俺たちで貸切というなんとも贅沢な空間だ。