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【刀剣乱舞】波乱万丈、犯罪都市【名探偵コナン】

第11章 〜喫茶ポアロに、事件の残り香〜



「そうそう!貴女、遠目でも分かるぐらいに顔色悪かったわよ?倒れちゃいそうで心配したんだから!」

「それに今まで私達、色んな事件に巻き込まれてきたけど、麻衣さんみたいに体調不良になる人見たことなかったんです…」


少し言いにくそうに語った麻衣の言葉で、余計に心配と不安を煽られたらしい園子と蘭。しかし、「だけどさ、」と続いた世良の真剣な声音と真っ直ぐ瞳が、一瞬で空気を張り詰めさせる


「これは二つ目の疑問になるけど、そんな酷い状態だったのに犯人を勘で当てたって刑事さんから聞いて驚いたよ。勘のわりに凄く断定的だって言うし、珍しく探偵の助力無しで警察がスムーズに終わらせたんだ。一応僕も高校生だけど、事件はいくつか解決してきた探偵なのにさ…」

「?!!」


途端にコナンが大きく目を見開いて、驚愕するなか麻衣と鯰尾達を信じられない様子で凝視した。これには本人達の自画自賛もあるが、米花町では難事件をいくつも解決させた優秀な探偵が多い。最近名を馳せ始めた『眠りの小五郎』、コナン自身の元の姿の『高校生探偵・工藤新一』、小五郎の弟子たる安室透、蘭達の友人である世良真澄など

警察の事件の捜査は、基本的に現場に前述の誰かがいればその人主軸で進行していく。勝手に足を突っ込む場合や、現場にいずとも依頼されたり、即席で推理力を求められる時もあったりした。それ故に、捜査一課のメンバー達が自分達で答えに辿り着いた経験が少ないのだ


「だからずっと不思議に思って興味が湧いてね。勘だと言っていたけど、実際どうなんだ?僕が思うに犯行を理解しないと犯人に辿り着けない事件だったんだけど」

「……ふぅん、そこまで気にする事じゃなさそうですけどね。それを今更知っても意味なんてないと思いますよ?」

「まぁね。僕が知りたいだけだよ、探偵の癖さ」


あまり内容に良い気しないのか、今まで無言で会話を聞き流していた鯰尾が怪訝そうに世良を見つめる。少しだけ言葉に棘もあって、コナンは一人首を傾げた。言いたくないのか、言えないのか分からないが、別に説明する事を渋る必要はないだろうに


「(……よっぽど言えない何かがあるのか?)」


だったらそれは、此方が踏み込んで良い領域の範囲内か。彼らに対して、慎重な言動を心掛けるように誓ったコナンは、すぐに問い質したい衝動をグッと抑えた
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