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【刀剣乱舞】波乱万丈、犯罪都市【名探偵コナン】

第11章 〜喫茶ポアロに、事件の残り香〜



「ねぇ梓さん、さっきまでその紙袋の中を二人で見てたけどさ。何が入ってるの?」

「ああ、これね?実はお客様から『お詫びの品です』ってドーナツ頂いたのよ。お構いなくってお断りしてたんだけど、どうしてもって仰って…」

「お詫びの品…?」


梓から聞いた紙袋の中身にコナンが首を傾げていれば、「ほら、あそこにいる人達…」と店内で一番奥の席を示される。それに倣ってコナンもそちらに施設を向けて見ると。カウンターに向いた席に座って、誰かと歓談している最近悩みの人物の姿があった

それに驚いて固まる少年など知らず、梓は安室や蘭にも件の人間───榊麻衣と姿が陰で見えない仲間達について意気揚々と語った


「気まずくて二度と来店してくれないんじゃって思っていたら、今日のほんの数分前にひょっこり三人で来てくれたんです!ちょうど安室さんがお昼からのシフトで、絶妙に顔を合わせないタイミングの来店だったけど…。ホント改めて見ても、異次元級の美男美女って目の保養よね〜」


何とも羨ましげな顔で、普段よりも饒舌に語ってみせた梓。「何だか梓さんが園子みたい。やっぱりそう思いますよね?!」ミーハーじみた台詞に楽しそうに笑いながら、園子を思い浮かべる蘭も頷いて同意していた。麻衣達を見て呆然とするコナンや、純粋に驚いている安室には気付いていないらしい


「「(なっ、なんで彼女がこんなところに…?!)」」


これまでトラブルで気まずかったのか、全く周囲すら訪れて来なかった麻衣がポアロに来ている。どんな心境の変化があったのだろうか。梓と安室で何度か「来て欲しい」と話題に出した事はあったが、いざ本人に来店されると戸惑いが出てしまう。コナンに至っては、連日の苦悩もあって遠慮したい再会であった。しかし蘭だけは彼女の姿に驚いたものの、すぐに嬉しそうな笑顔へ変わる


「あ!先週に会った時の約束、覚えててもらえたんだ!」

「……え、先週?それってなんの話?」


何気なく出てきた蘭の言葉に、事情を知らないコナンが慌てた様子で質問を投げた


「そういえばコナンくん、あの時いなかったもんね。実は園子と世良ちゃんと一緒にレストランに行った時に、たまたまそこで麻衣さんと会ったの。それで安室さんと梓さんの話をして、よかったら来てくださいって伝えたら本当に来てくれたってわけ」
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