• テキストサイズ

【刀剣乱舞】波乱万丈、犯罪都市【名探偵コナン】

第8章 〜探偵達のそれぞれの思い〜



「…そうだな。気持ちは十分分かるけど、今のは流石に言葉が過ぎるよ」

「なっ世良さんまで…!」


蘭に続いて、世良もが肩を竦めて咎めた。園子は椅子から、ガタリッと音を立てて立ち上がる。だが、友人に二人して苦笑いでみあげられ、グッと言葉を飲み込んだ。苦虫を噛み潰したような顔で、バツが悪そうに口を開く


「……っ悪かったわ。さっきの言葉、物凄く酷い悪口よね」

「うん…。でも、それだけ園子君が蘭君を思ってるのは僕もちゃんと理解してる。さすが親友ってやつだよな?只、そのせいで勝手に相手を決めつけ、思い込みの悪印象を持つのはダメだ」

「世良さん……」


今度は険しい顔で、園子がきつく説教を受けた。蘭と共に落ち込んで俯いてしまい、世良も反省した様子を見て態度を戻す。優しい声音で続けた


「いいかい?相手が『両成敗』って言うなら、自分達の悪い部分を認めてるんだ。決して君達が一方的に、責められているわけじゃない。コナン君にも、蘭君だって『言い過ぎた』って謝られたろう?実際、コナン君が悪い事したんだから怒られるのは当然だし、相手が小学生の子供相手に酷い言い方したのも事実…。それで、頭を下げる誠意のこもった謝罪をされて、一体何が如何して不満なんだ?原因はそもそも此方側だし、本人達は受け入れてるだろうに…」

「だって…本当に悪いと思っているのか、分からないじゃない…」

「分かるさ。もしも園子君が発想した通り、最低最悪の悪女だとしたら、護衛が神経質に怒ってまで守ると思うか?無いね…。逆にその女性と、護衛の人達って結構仲が良かったんだろう?なら、園子君が蘭君に思ったように、彼女も強く思った筈さ。『自分の大事な仲間が悪く見られるなんて嫌だ』って、それっぽい言葉も言ってたらしいじゃないか」

「ぁ……」


諭す様な世良に言われ、園子が当時の言葉を思い出した。確かに、長かった言葉だが大部分をハッキリと覚えて、世良にも詳しく伝えた筈の一つだ。そう、親友を思うあまり園子は、周りが全く見えていなかった。冷静になれた今だからこそ、落ち着いて話を飲み込んでいる。そして、理解した瞬間、園子は両手で顔を覆うと机に沈んだ


「どうしよう…もし、次会ったら蘭達以上に合わせる顔が無いわ…」

「園子…!」


罪悪感と羞恥心で自虐する園子に、背中を撫でて慰める蘭。世良が八重歯を見せて満足げに笑う
/ 325ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp