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【刀剣乱舞】波乱万丈、犯罪都市【名探偵コナン】

第29章 〜奇々怪々〜



軽率過ぎて危機感がない、怪しんでるのが丸わかりだし、今の行動は賢明だとは言えないな。なんて一方的に言い切った光忠は、それまでの笑みを消して真剣な表情で麻衣の部下だと明かし、コナンの言動を厳しく注意した。そう、彼はコナンが見た目で悪人と思い込んで、詮索していた事を見透していたのだ

そして注意されて気づく、コナンはもし本当に組織の人間だった場合、隠すのが上手い相手だったら態と怪しまれるリスクしか犯していない事を。それで周囲の人間が危険に晒され、自分の正体が発覚しかねない。勿論、ただの悪人な場合も神経質なら怒らせてしまうし、何もない人間の中にはしつこいタイプや質問攻めを嫌うタイプもいるだろう。そして、見た目ですぐに悪人なんだと決めつけるのは良くなかった


「ご、ごめんなさい……」

「うん。今後はしっかり気をつけようね」


またも似たような失態を繰り返し、麻衣の部下に注意されてしまった。しかも灰原に近日、軽率すぎだと注意されたばかりなのに。自分が感情任せに動いて最悪の事態を招きかけたと後悔しつつ、光忠に対して上目遣いで表情を伺いながら謝るとあっさり許してくれた。彼はあまり怒っていないようだが、悪人認定されて気分が悪かったのは確かな筈だ

それを感じさせない彼に不安が残る中、不意にトイレのドアが開いて振り返ると中から大倶利伽羅、もとい伊達廣光が現れたので驚愕した。彼とは盗聴器を見つけられた時以来だ


「あっ、やっと出てきた」

「……話が終わるのを待っていた」


大倶利伽羅の物静かな目がコナンを見るも、すぐに晒されてしまって光忠の真横に来ると椅子に腰掛けた。すると向こう側から顔を覗かせた伊達光忠、もとい燭台切光忠がマイペースにコナンに声をかける


「彼が僕の連れの一人だよ。会ったことあるっけ?」

「う、うん。前に一回。確か伊達廣光さんでしょ?もしかして兄弟?」

「まぁね、僕らともう一人は親戚だよ」

「ふんっ、馴れ合うつもりはない」

「まぁまぁ、伽羅ちゃん」

「えっ、と……伽羅ちゃん?」

「渾名だよ。タトゥーが倶利伽羅龍なんだ」


間に無口の色黒青年を挟んで光忠とコナンの会話が再開した。コナンは倶利伽羅龍と聞いて色黒な肌に視線を移して龍のタトゥーを見た。随分と厳つく本格的に入れてあって、いつかに感じた殺気と気迫を思い出す
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