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【刀剣乱舞】波乱万丈、犯罪都市【名探偵コナン】

第29章 〜奇々怪々〜



「何でっつっても、明らかに犯罪っぽいだろ。それに代表者の写真だ」

「写真がどうしたのよ?」



コナンがサイトに載っている運営者の写真を指差し、その人物に目向けた灰原は何があるのかを尋ねた。すると眼鏡が反射したコナンは口角を上げて自信満々に告げる



「前にポアロで安室さんが探偵として依頼を受けていたのを見たんだよ。その依頼人がこの人だった。もしかしたら噂に関わる捜査じゃねぇか?」

「仮に何かがあったとしても、それを解決するのは雇われている安室さんだし、事件なら警察官のお仕事よ。だって資格がないもの、忘れてないでしょうね?」

「あー………うん、確かにそうだし忘れてねぇよ。それに依頼の方じゃなくって噂の方さ、色々考えちまうんだ」



辛辣すぎる灰原がにべなく正論を返してくるので、コナンもつい浮かんだ笑みを消して気まずそうに顔を晒していた。仕事や立場というのは大事な役目と責任、誤って踏み越えられない境界線がある。自分は凡ゆる部分で探偵を名乗るには未熟なままだ。それは社会の良識を以って自覚してはいるが、生来の癖や本質は変えられない



「色々ねぇ……。ま、流石に運営者達も噂で困ってたんじゃない?貴方とおんなじように考えて、警察に相談したらしいわ」

「え?」



呆れた様子を隠さずに、再びパソコンへ顔を向けた灰原は、サイトの一文を読んでみせる


『鑑識による刑事の捜査や、警察犬を導入させて徹底的に調べてもらった。しかし犯人らしき人物はスタッフにおらず、異変と同時に刑事が現場に踏み込んだものの、人間がいた痕跡が無かったらしい』

『よって、そこのお化け屋敷の異変は、病院だった当時に亡くなった人間の霊の仕業だとされている。果たして霊の無念が晴れる日は来るだろうか、主治医だった人間が会えばどうなるだろうかーーー』


コナンは大阪の時と似ているなぁと感じた。当時の依頼も警察の捜査で結果が得られず、麻衣達と毛利小五郎と服部平次が呼ばれたのだ。記事の一部を読んだ灰原が、横から画面を覗き込んでいるコナンを横目に見た



「……科学的捜査は粗方したようね」

「けど、見逃しだってあるかもしれねぇだろ?」

「いいえ、そんなヘマは無さそうよ。『刑事が張り込み期間の間、毎日室内を点検してカメラでも確認していた』んですって」
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