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【刀剣乱舞】波乱万丈、犯罪都市【名探偵コナン】

第27章 〜ホラースポット・ポアロ2〜



そして、男が死に際に叫んだ不可解な言葉の実態は如何なるものか。一般人にはとても公表しきれないような謎がコナンの探求心を擽ってくるが、黒田と清光に釘を刺されたばかりでグッとその本能を我慢する。さながら飢えている獣が餌を焦らされながら待っている状態と同じだ。こうして我欲と向き合う度に自分が解決したがる意地と、専門家である協力者達に委ねるという冷静な思いが鬩ぎ合っていた

今は警察が必要している人材は麻衣と清光だ。そしてコナン達曰く何の不審物も無いカメラの映像を見終わると、僅かに表情を強張らせながら互いの顔を見合わせる



「……痣も黒煙も霊障だね。どんだけ罰当たりな行動したら、あんなに憑かれるんだよあの男」

「分かりませんが、最期の言葉からして心当たりはあったのでしょう。罰当たりを承知でナニかに手出ししたのか、或いは一方的な憎悪、知らずに恨みを買って罪を自覚したのか」

「どっちにしても男の穢れ方は重罪さ。ポアロで死んでしまったのは偶然の事故、司法解剖で遺体を調べてみたら他殺の殺め方じゃないらしい。犯人なんて存在しないよ。問題は起爆剤になってしまったアレが何なのかーーー」



声を潜めてそんな会話をしながら二人の視線が園子に注がれる。園子が腕に抱える風呂敷、件のおまじないに使われていた壺をジッと見つめていた。園子は麻衣と清光の意味深な言動に肩をびくりと震わせ、蘭と目暮と佐藤は麻衣達と園子を交互に見ながら展開についていけずに混乱しているようだ。そしてコナンと世良と安室は顔を寄せ合っている二人を観察しながら、麻衣達の言葉の意味を解釈していく



「(……『れいしょう』と『けがれ』ってのは、初対面でポアロにいた時聞いた事があったっけ?相変わらず意味が分かんねぇけど、良くないものっていうのは確かだな)」

「(男は他殺じゃなくて偶然の事故、犯人も存在しないだって?いったいどんな死因でもって断言してるんだ?それに、男の事故を何かが招いたとでも言いたげだ……)」

「(まさか原因の一端が鈴木園子にあるって事なのか?)」



少しでも気になった点があれば、深く考察してしまうのが探偵の性である。コナンと世良と安室がそれぞれ麻衣達の言葉を黙考していると、清光が不意に立ち上がって園子の元に歩み寄った
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