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【刀剣乱舞】波乱万丈、犯罪都市【名探偵コナン】

第26章 〜ホラースポット・ポアロ1〜



するとポアロの前で内側に残っているのは麻衣と清光、規制線の両端で警備を務める一般刑事二名、後は管理官職である黒田ののみ。清光は黙って友人を見送る麻衣に、小さな声で喋りかけた



「……主はどう見る?この事件、ポアロの瘴気から言って呪いっぽいんだけど」

「私も同じ予想です。しかし園子さんが持参していた呪具は違います。きちんと約束通りに対処し、持ち運んで頂いているようですし」

「うん。だから警察達は単なる病死で処理するんだろうね。一方的に聞こえた話によれば、外傷も毒物も無いみたいだし。とは言え、あのガキンチョが荒れそうだけど」

「呪いは呪いたる証拠が出ません。事故以外の判断は出来ませんもの、納得して貰う他ないでしょう。……しかし、周囲に別の呪具の気配がない。ここまで強い邪気を発するとなると、かなり強力な呪いですね」



麻衣が部下の問いかけに対し、同じく声を潜めた彼女は悩みながら意見を返した。何故か事件現場の此処には呪具が無い、ならばそれは何処にあるのだろう。小さくチッと舌打ちした清光は、事件が面倒くさいという感情を隠す素振りもない。そんな静かに佇むだけの主従達を黒田が見つけ、意味ありげに話し込む姿は心当たりがありそうだなと勘づいた。そこで話を聞こうと歩み寄っていけば、いち早くその気配を悟った清光が麻衣の肩を優しく叩きながら耳打ちし、揃って黒田を真っ直ぐ見つめながら主人たる娘が口を開いた



「すいません黒田刑事、貴方に大事な相談があります」



ここで起こった病死について調べたい、捜査一課との協力を申請させてほしい。そんな突拍子のない願いは、周囲の野次馬達の喧しさが遠のいて忘れそうなほどに衝撃だった。病によって亡くなる命も人為的な犯行であったと、そう言いたいらしい麻衣と清光に黒田は思い出す。麻衣の血筋は人智を超えた能力を持った巫女、清光は長い年月をかけて刀剣に宿った付喪神の一人……

この事件にはきっと何かがあるのだ、警察だけでは任せきれない異常と闇がーーー











視点は変わってポアロの休憩室、スペースは八人入っても大人五人は余裕だった。鑑識の調査と目暮達が証言を得て導き出した答えは、安室が出した結論と同じく病死か遅効性の毒による毒殺
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