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【刀剣乱舞】波乱万丈、犯罪都市【名探偵コナン】

第24章 〜疑わしきは、誰なりや〜



そして護衛と思しき男といえば、シオンの花弁と同じ色合の髪で片側の横をピンで止め、薄いフレームの眼鏡とそれ越しに覗ける金色の垂れ目。更に男から溢れる気怠げな色気は、そこはかとない艶めかしさを生んでいた。連れの容姿はこの日も、誰もが恐れる美貌を存分に晒している


「えっと……。こんにちわ麻衣さん」

「はい?ああ、お久しぶりです。こんにちわ」


美形揃いの集団に自ら声をかけにいくのはとても勇気がいる事だ。しかし仮にも元女優の子である自分も女子から美形であると言われた身。天と地ほど差を感じつつ、重大な話であるので気遅れしつつ声をかけてみた。すると一瞬声をかけられて驚いたものの、麻衣はコナン達を見て分かると微笑んで自分も挨拶を返す。それに沖矢と灰原も続いて「こんにちわ」と遠慮気味な声を発し、視線でコナンに話をどう切り出すかと伺った


「僕達、麻衣さんにどうしても相談したい話があって。今から話せる時間の余裕ってある?」

「少しだけなら大丈夫です。と言っても、小一時間で私達は仕事に出かける段取りになっているんですが……」

「うん。麻衣さん達が問題ないなら、少しでも話を聞いてもらいたい内容なんだ」



二人の同伴者の視線に応え、コナンは麻衣に暇を伺ってから失礼のない対応で相談に乗ってもらおうと話を進めていく。しかし沖矢の本音は嫌でたまらなく、本当に麻衣達が信頼に足りる人材なのかと密かに疑念を持っていた。自分と同じくリアリストであるコナンが、視覚の錯覚などでは考えられないモノと遭遇し、真っ先に頼る相手とするほど重大な何かがあるのだ。果たして、秘めたるそれは自分達さえ気味悪く感じたモノを暴ける力なのか

沖矢がそう思案して胸の内でこっそり勘繰っているのを他所に、「分かりました」と麻衣が快諾した後、店員の梓を呼んで椅子を一つ運んでもらっていた。そして気怠げな護衛にその椅子に座るように指示を出し、灰原とコナンと沖矢は順で奥から詰めて座った事で席が整った



「さて、本題の前に明石達から名乗りを。確か彼らとは初対面でしたよね?」

「おん、ほんなら自分からいきますわ。明石国行いいます、よろしゅう」

「俺は愛染国俊!そんで俺の隣にいるのが、」

「阿蘇蛍だよ」
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