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【刀剣乱舞】波乱万丈、犯罪都市【名探偵コナン】

第24章 〜疑わしきは、誰なりや〜



「そこは確かな話よ。目撃者だっていたのはいたみたいだし、だけど誰も詳しく分からない。覚えてないのは会話の中身だけ、それ以外は真っ黒にしか感じられないそうよ」

「……覚えているのは会話だけ」

「……それ以外は真っ黒、ですか」


大事な部分をそれぞれ呟いて復唱しながら、コナンは眉間の皺を寄せてすっきり出来ない顔をした。沖矢の方は完全にただの噂話と思っている様子。最初は本当にただの不審者が意味不明な行動を取っているだけかと思えば、出てきたのは俄に信じられない曖昧すぎる内容で。けれど、コナンは一人ただの噂とは思えぬ妙な違和感があった。それは少年の勘違いか否か、何故か無性に不安を煽られる


「ま、実際に見た事がないし、噂もそこまで大きく広まってないわ。軽い都市伝説のようなものと思えばいいんでしょうけどね」

「そうですね。創作にしてはとても曖昧なお話ですし、悪戯好きな誰かが遊びで広めたのかもしれません」

「………」


そして最終的に、話題に出した本人が早々話を畳み込む。気を取り直すように明るい声で話題を終わらせようとする灰原にのって、沖矢も近辺を惑わす悪戯ではと口にして黒い人間の噂話は終わりを迎えた。その時、一番後ろをついていく沖矢は気づく事ができなかった。この手の話題を信じないコナンが、今は否定をせずに腑に落ちなくて灰原を目ざとく確かめた事を


「(……分からねえ、本当にただの悪戯話ですませていいんだろうか?それとも大袈裟なだけで実際に起こった事が噂になってーーー)」









気が急いているのか、コナン達を置いて先々進んで公園についていた子供達だったが、コナンと灰原と沖矢が噂について話しつつ公園に到着すると三人で出入り口に留まっている姿を見かけた


「どうしたんだよ、お前ら」

「こ、コナンくん……」

「公園におかしな人がいるんです!」

「なんかすっげぇ真っ黒いんだぜ?!」

「(真っ黒だと?!)」


目尻に涙を浮かべてコナンを呼んだ歩美に次いで、真っ青な顔で光『真っ黒い誰かがいる』と必死に光彦と元太が勇気を持って告げていく。すると、曖昧な真っ黒という単語に過敏に反応を示したコナンが、同じく顔を強張らせる沖矢と灰原と共に公園の方を振り向いた

ーーー刹那、一瞬だけ風を感じてすぐに、目の前の黒い影が現れると自分を見下ろしていた
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