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【刀剣乱舞】波乱万丈、犯罪都市【名探偵コナン】

第16章 〜山姥伝説 後編〜





その後、数日に渡ってこの事件が食事時を除いて報道された。これには世界中が恐怖で震撼し、改めて『あそこの村人達は山姥だった』と伝説的に広まる事になる

しかし初めは警察も政府も、ニュースに挙げて報道するつもりはなかったのだ。この事件はあまりに凄惨すぎて、全国にどれだけ騒動が起こるかしれない。それに否、と答えたのが麻衣だった


「どれだけ酷かろうと、今後この様な事件を起こさせない為にも世間に広めていくべきだと思います。彼らは山姥伝説に影響を受け、人を食べる事を食事と言った…。二度とこうした愚行を犯させないためにも、国民達は知らないといけません」


そう告げた麻衣の瞳は、どこまでも強く国民達を想っていた。政府も警察もその進言に根負けする形で、ニュースの報道陣を畏った場に呼び寄せて事件の全てを語った。無論、政府の特殊事案対策課や警察の公安部の存在・活躍は全て伏せている。こうして連続惨殺事件は、白日の元に晒されたのだった───











そして、その一方で。ニュース騒動の裏側では、警視庁警備局警備課企画課にある指令が下された。通称・裏の管理官と呼ばれる人物の個室に呼び出されたのは、警察庁公安部にいる風間裕也と、警視庁の公安部にいる降谷零。彼らは現在も極秘の潜入調査を命がけで行なっているが、それにもう一つ新たな使命が加わる


「お前達も知っての通り、今まで公安部には怪奇事件が密かに流されてきた。しかし我々の手に余るとされた事件は、全て政府の、特殊事案対策課へと渡っている。そこで今回協同調査に乗り込み、本日正式に決定された」


そんな前置きの説明と共に、二人の公安警官の前に極秘と書かれた令状が置かれた

【本日、○月×日をもって正式に任務の一部を、宮内庁特殊事案対策課と協力する事に決定した。よって、○月△日に代表者である榊麻衣並びに護衛数名を招き、公安側から降谷零刑事と風見裕也刑事を同伴させ、二組織による合同会議で協力関係を結ぶ。そして相互の極秘とされる部分を共有し、一層の信頼の獲得を望む】

そのように書かれた指令書に目を通し、降谷も風見もヒュッと息を呑んだ。要するに組織間で腹を割って話をしようという事なのだ。その場に自分達が選出された。公安部は彼らに、宮内庁は麻衣達に、組織を繋ぐ架け橋になれと言っている
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