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【刀剣乱舞】波乱万丈、犯罪都市【名探偵コナン】

第16章 〜山姥伝説 後編〜





それから彼らが辿り着いた場所は、最初に調査を進めた合流地点でもあるシユカメ山。既に入り口時点で、奥から盛大に賑わう数多の声が届いていた。少し聞き覚えのある声なので、恐らく村人達で間違いないだろう。けれど一切隠れて逃げるつもりがない様子で、ともすれば挑発と取れるそれに警察二人は苛立ちを覚えた



「ここからは足場も悪いですし、慎重に進みましょう。何をやっているのか分からないので、くれぐれも注意するように」

「了解」
「了解しました」



一度立ち止まった黒田の指示に全員が頷いて返す。警察二人は拳銃を手に持ち、麻衣達は手ぶらながら、上司の麻衣を守るように山へと侵入する。彼らは滑って転ばないよう、ゆっくり歩いて登りながら確実に声が聞こえる位置へ近づいていった。草葉や枝を踏み締める音、次第に大きくなる歓喜した大勢の声。彼らは慎重な心構えでどんどん進み、妙な緊張感を抱いて村人達の逮捕を目指した

しかし胸に熱を秘める様な使命感は、突如鼻についた臭いで背筋を這った悪寒によって冷まされる。もうこれ以上先へは行くな、と脳が警告するかの如く足も震えて動けなくなってしまった。あわやその異臭で酔いそうになる濃度だ



「(ううっ……これは間違いなく血の臭い!だけど、こんなに濃くて鉄臭いものはっ…)」



思わず鼻を覆って蹲った麻衣を始め、さすがの風見もその場に尻込みし、人間で唯一黒田だけは呑まれずにすんだ。やはり現場経験が長い長官は耐性が違うという事らしい。彼は二人の様子を見ると、すぐさま待機の指示を飛ばす



「……#NAME1#さんと風見はここで待機するように。他のメンバーは私に続いて来てください」



そう告げる黒田の指示を聞き、山姥切達がチラリと麻衣を見やった。彼らは言葉こそ交わさないが酷く心配している瞳を向けており、彼女は間を置かずにすぐ頷いて返した。二人はそれぞれ「……申し訳ありません」と悔やんで落ち込んでいる。黒田は既に先へ進んでおり、その背中を追って山姥切達も更に奥へ歩いて行った

しかし、そうした先に広がる光景を見て、一同は地獄と呼ぶに相応しい姿を目の当たりにする───






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